セミナーに押しかけ取材!「第1回 FDOS協創セミナー」
FDOS会員の皆さま
そして、このサイトへ訪れてくれた皆さま
FDOS(Fusion business Design and Open-Solutions association)広報委員のなごしです。
押しかけ取材!今回は、2025年12月3日の14時から開催されました「第1回 FDOS協創セミナー」にお邪魔させていただきました。テーマは「人と行動に焦点をあてたDX」。オンサイト・オンラインにて多くの方にご参加いただきました。
主催であるFDOS会長 ファインドゲート 松居さまのご挨拶で始まったセミナーは、以下のアジェンダで進行されました。
<アジェンダ>
| 14:00~ | オープニング(事務局よりご挨拶) |
| 14:10~ | セッション1 「地域の未来を創る!富士通の地域DXへの取り組み」 ご登壇:富士通株式会社 栗本 征治 さま |
| 15:00~ | セッション2 「バズワードを超えて:企業成長を実現するDXの本質」 ご登壇:株式会社ダイテック 山口 純治 さま |
| 16:30~ | ご登壇者との名刺交換会 |
| 17:00 | セミナー終了 |
デジタル社会の実現にむけて
最初のご登壇者である 富士通(株)栗本さまから、地域・自治体におけるDX・デジタル環境の動向や富士通グループでの取り組みについてご紹介いただきました。
2025年6月、デジタル庁によって示された「デジタル社会の現実に向けた重点計画」では、6つの目指すべき姿の維持・継続が掲げられています。富士通さまではその中の「誰一人取り残されないデジタル社会」と「デジタル人材の育成・確保」に焦点をあてられ、それはまた、地方創生2.0における政策5本柱の1つ「新時代のインフラ整備とAI・デジタルなどの新技術の徹底活用」の主施策に掲げられた「DX分野における人材育成や確保」にもつながることから、特に「地域DX人材派遣」の取り組みに力を入れられています。
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富士通株式会社 栗本 征治さま |
「地域DX人材派遣」といっても企業だけで成立させることは難しく、国、自治体と連携することの重要性や、「DXを推進したい」という双方の思いが合致してこそ実現できる取り組みであることが事例をとおして強く感じられる内容でした。 |
またその範囲は行政サービスだけのとどまらず、医療・福祉の現場から教育、子育て、住宅サービス、交通・物流など幅広く、それは着任後に自治体や住民と深くかかわり、それぞれのニーズをマッチングしながら、双方の立場でDXを推進した成果でした。
<事例1> 観光×防災データ活用スマートシティ(群馬県嬬恋村)
https://www.youtube.com/watch?v=cSiYcEOxhlQ
2022年度Digi田園甲子園<夏>実装部門にて、内閣総理大臣賞を受賞されています。
<事例2> ビジョンマップ作成を景気とした自治体デジタル戦略(北海道神恵内村)https://www.youtube.com/watch?v=0fjoCkz12uc
住民と職員が一体となってワークショップを実施。10年後のありたい姿をビジュアル化しています。
さらに、今回のセミナーでは、着任時の動向だけではなく、帰任後についてもお話をうかがうことができました。知見を活かしたコンサルティングサービスを新事業として社内に立ち上げる方や、経験を活かし起業する方など、多くの方が活躍の字そのままに「活して躍する」されていました。そんな皆さまに共通する点は、間違いなくスキルアップして戻ってきているということ。地域への貢献が新たな「DX人材の育成」のスタイルとして成立することを示していただいた事例でした。
■関係先リンク:
富士通株式会社 地域DXプロデュース
地域移住型DX人材~地域DX人材と創る地域の未来~
https://www.fujitsu.com/jp/about/dx-production/region/
DX推進を実現する実践的なアプローチ
次のご登壇者である(株)ダイテックの山口さまからは、バズワード化した「DX」の本質を問い直し、企業成長に不可欠な「人」と「企業文化」を中心とした変革のアプローチについてお話しいただきました。
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冒頭では、なぜ多くのDXプロジェクトが頓挫してしまうのか、その根本原因は何かについて話されました。ツールの導入やデジタル化が目的となってしまっている現状に対し、「DXとはデジタル技術を活用して会社を変革し、生き残りをかけて成長させること」であると定義され、ITありきではなく、まずは企業文化や風土の変革が必要不可欠であると強調されました。 |
株式会社ダイテック 山口 純治さま |
特に印象的だったのは、本セミナーの核心的なテーマでもある「属人化は『悪』ではない」という逆説的な視点です。
近頃は排除すべきとされる「属人化」ですが、これは「ブラックボックス化してしまう悪い属人化」のことで、「競争力の源泉となる良い属人化(職人技・専門性)」の重要性に焦点をあてられました。画一的な標準化を進めるのではなく、自社の強みとなる「良い属人化」を見極め、それを活かすために、業務を徹底して標準化・効率化するという「仕分け」こそが、競争優位性の鍵であるといわれ、これまでの業務改善の常識を覆す内容でした。
また、セミナーの終盤では、「iCD(iコンピテンスディクショナリ)」についても触れられていました。「タスクの抽出・辞書化」、「スキルの抽出・辞書化」という体系的な業務整理と、それを基盤とした人材評価・育成制度の重要性を指摘されました。正しい行動を定義する「行動のデザイン」こそが変革の土台となるという話には、多くの参加者が深く共感いただけた様子でした。
■関係先リンク:
株式会社ダイテック 行動計画を軸にした変革支援
https://dx.daitecjp.com/dx_promotion/2080/20251031/
一般社団法人iCD協会
https://www.icda.or.jp/
セミナーの終わりに
セミナー終了後、登壇者と名刺交換をされる多くの参加者を拝見し、今回のテーマが多くの参加者に共感を得られた内容であったと強く感じました。
「地域の未来を創るDX」と「組織変革を目指すDX」
一見すると全く違ったDX推進がテーマのようですが、「何のためのDXなのか」「人材を育成する」という点など数多く共通する話もありました。
今回のセミナーはDXを推進する担当者にとって様々なヒントになったことは間違いないと思います。
■登壇者企業
株式会社富士通:https://global.fujitsu/ja-jp
株式会社ダイテック:https://www.daitecjp.com/
次回また、押しかけ取材にて!
FDOS広報委員会



